牧丘町(読み)まきおかちよう

日本歴史地名大系 「牧丘町」の解説

牧丘町
まきおかちよう

面積:一〇一・八五平方キロ

東山梨郡の北西部に位置し、東は三富みとみ村、北は長野県南佐久みなみさく川上かわかみ村、西は甲府市、南は山梨市・塩山市集落は南の塩山市との境を南流する笛吹川と、その支流こと川とつつみ川流域に集中し、中央部から北部にかけては標高一〇〇〇メートルを超える山々が連なる。中央部には小楢こなら(一七一二・五メートル)があり、西境にはみずもり(一五五三メートル)東境には大久保おおくぼ(一三二三メートル)、北東境には奥千丈おくせんじよう(二四〇九・四メートル)・北奥千丈岳(二六〇一メートル)などがそびえる。笛吹川右岸に沿って国道一四〇号が通る。発掘調査を実施された遺跡は少ないが、井戸川いどがわ遺跡では旧石器時代終末の細石刃の時代の石核が報告されている。この石核は現在のところ山梨県内では唯一のもの。奥豊原おくとよはら遺跡や井戸川遺跡では縄文時代早期の押型文土器が出土している。奥豊原遺跡では水晶製石器と縄文時代早期末葉の土器も出土している。平成四年(一九九二)調査された曲田まがつた遺跡では縄文時代前期末葉の諸磯c式期の竪穴住居跡が三軒検出されている。同六年に調査されたほりうち遺跡では縄文時代中期の竪穴住居跡が一軒検出されている。昭和四八年(一九七三)に調査された古宿道上ふるやどみちのうえ遺跡は現在西保にしほ保育所の園庭下に保存されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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