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羅漢 らかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

羅漢
らかん

阿羅漢 (arhatの音写) の略称。応供 (おうぐ) と訳される。供養と尊敬を受けるに値する人の意。剃髪し,袈裟を着た僧形に表わされる。中国,日本では十六羅漢十八羅漢五百羅漢のように仏道修行者の群れをさし,禅宗の流通に伴って多数制作された。十六羅漢の信仰と羅漢図は中国,唐代に始り,五代には貫休がその名手として知られ,流布した。日本では中国からの将来品やその転写などの遺品が多く,特に鎌倉時代以降隆盛をみた。羅漢の彫像では京都南禅寺の『十六羅漢像』 (1628頃) ,東京羅漢寺の『羅漢像』 (88~95) ,画像では唐の系統をひくとされる 11世紀の東京国立博物館蔵の『十六羅漢図』,奝然 (ちょうねん) が宋から伝えたという清涼寺本などが有名。

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百科事典マイペディアの解説

羅漢【らかん】

サンスクリットarhatの音写〈阿羅漢〉の略称。応供(おうぐ)とも。煩悩をすべて断滅して最高の境地に達した人。狭義には小乗の悟りを得た最高の聖者をさし,その修行の段階を阿羅漢向,到達した境を阿羅漢果という。
→関連項目声聞道釈画賓頭盧

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世界大百科事典 第2版の解説

らかん【羅漢】

〈人々から尊敬・布施をうける資格のある人〉の意で,悟りをひらいた高僧を指す。サンスクリットのアルハットarhatの主格アルハンarhanの音訳〈阿羅漢〉の略称。応供と意訳する。釈迦の直弟子のうち高位のものはみな阿羅漢で,舎利弗(しやりほつ),目連(もくれん),迦葉(かしよう)などがいる。阿羅漢をまとめ,十六羅漢や五百羅漢に対する信仰も生じた。小乗仏教においては,阿羅漢は仏弟子の到達する最高の階位とされ,これ以上修すべきものがないという意味で無学ともいう。

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大辞林 第三版の解説

らかん【羅漢】

arhat の音訳「阿羅漢」の略〕
阿羅漢あらかん 」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

羅漢
らかん

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世界大百科事典内の羅漢の言及

【五百羅漢】より

…500人の羅漢およびその群像。十六羅漢という呼称もある。…

【小乗仏教】より

…経量部の種子説,大衆部の根本識,化地部の窮生死蘊などは,この問題意識から生じたもので,このうち経量部の種子説は,後の大乗の唯識説の主張する阿頼耶識(アーラヤビジュニャーナālayavijñāna)の先駆思想と考えられている。 〈涅槃寂静〉に関して小乗論師たちは,涅槃とは何か,釈迦の本質は何か,一般修行者の究極的到達点である阿羅漢(羅漢)の境地とは何か,涅槃に至る過程は何か,などの点について詳細に研究し,その思索を発展せしめた。 小乗仏教は釈尊の教えに忠実ならんと試みたが,その結果は出家中心主義になり,大乗仏教の興起をうながしたのである。…

【仏教】より

…この段階を修道(しゆどう)という。修行の完成者は阿羅漢(羅漢)と呼ばれる。阿羅漢は元来,仏の異称で,供養をうけるに値する者の意であるが,伝統的部派仏教では弟子たちの完成位の名として,仏とは区別した。…

【仏教美術】より

…釈迦―十大弟子―各宗の祖師―弟子への系譜を,禅宗や密教で血脈(けちみやく)と称するゆえんもここにある。この系列の美術に羅漢像や祖師像などの肖像や,僧侶自身の墨跡がある。また僧によって仏事を営むための仏具,供養具,梵音具,芸能具も多岐にわたり,僧侶の生活用具も重視された。…

【耳】より

…ところで,儒教に対立した老荘の思想は,仏教伝来後にむしろ隆盛し,2世紀の半ばを過ぎると老子は神格化されていくが,他方では仏教に老荘思想が影響を与えて禅宗をつくったといえる。大乗仏教が軽視した羅漢は,禅宗の中で中国古来の道士の風貌を備えて勢いを得るようになり,すべての羅漢が巨大な耳たぶをもって表された。 このように古代中国の風土になれた仏像が入ってきたのだから,日本の仏像も同じように豊かな耳たぶをもった。…

※「羅漢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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