西宮重村(読み)にしみやしげむら

日本歴史地名大系 「西宮重村」の解説

西宮重村
にしみやしげむら

[現在地名]一宮市萩原はぎわら西宮重にしみやしげ

高木たかぎ村の北東稲葉いなば宿(現稲沢市)へ一里の地にある。萩原宿の助郷村。妙興寺文書の応安二年(一三六九)八月の公役納法下地等注文に「一宮方」として「一所一丁 宮重 二貫文乙沢方弁之」とあり、一宮真清田ますみだ社が領家職をもつ所領一〇ヵ所計七町三反のうちの一所のなかに宮重があった。

概高五九三石五斗余のうち三九〇石七斗余は七人の給知。蔵入高一〇〇石二斗余。「寛文覚書」の家数四一・人数二四六。「徇行記」では七五軒・二四二人とあるが、人数の記載にやや疑問がある。観音堂一宇、社二ヵ所がある。村柄について「徇行記」は「此村落ハ光堂川ノ北ノ方ニアリ、(中略)高ニ準シテハ戸口多ク河田方村田畝ヲ承佃ス、持高平準ノ所ニテ小百姓バカリ也」とあり、また村の南部を西から東へ光堂川が流れているが、この川について「光堂川ノ由来、今按スルニ、此アタリ旧光北ノ庄トイヘル故ニ、其光ノ字ヲ取テ一宇ノ堂号トシ、其亦堂号ヲ取テ川ノ名トシタルカ」とか、「光堂川ノ由来ヲ土人ニ問フニ、不詳トモ往古此アタリニ光堂トイヘル一宇アリシガ、其所即川ニナリシ故、カク名クトイヒ伝フト也」と記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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