西陣天狗筆記
にしじんてんぐひつき
井関政因著
成立 幕末・明治初期頃
解説 わが国の絹織物業の代表的存在であり、京都産業の中心をなす西陣機業の沿革が各側面から記述されている。聖機館を号とする著者及びその後嗣者が著したと考えられ、西陣の名門で御寮織物司六人衆の一人である井関家をはじめ、諸家に伝わる古文書・古記録あるいは「翁草」など諸書から西陣関係の資料が選録されている。書名のとおり誇張とみられる箇所や粗漏なしとはしない。しかし数少ない西陣関係の資料としてその価値は減じない。現在、本書の原本の所在は明らかでなく、上京区西陣小学校と京都大学図書館にそれぞれ写本が残されている。
活字本 日本都市生活史料集成一(三都篇I)
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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