コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

翁草 おきなぐさ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

翁草
おきなぐさ

江戸時代後期の随筆神沢杜口 (貞幹) 著。 200巻。巻一に安永5 (1776) 年の序がある。寛政3 (91) 年成立。抄出して5巻とした天明4 (84) 年刊本と,異本と称される写本 (国会図書館本) がある。他書をそのまま写した部分が多いが,著者の見聞の記録は,歴史,地理,風俗,文芸など百般にわたり,江戸時代を理解するうえに有益な資料である。杜口は,別号其蜩庵,宝永7 (10) 年に生れ,寛政7 (95) 年に没したという。大坂の人で,京都町奉行与力。半時庵淡々について,俳諧に遊んだ。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

おきな‐ぐさ【翁草】

キンポウゲ科の多年草。日当たりのよい山野に生え、高さ約30センチ。全体に長く白い毛が生え、葉は羽状複葉。春、暗赤褐色の花を1個下向きにつける。実は白い毛をもち、風で飛ぶ。根を漢方で白頭翁といい、下痢に薬用。桂仙花(けいせんか)。善界草(ぜがいそう)。 春》「―手になだらかな山の景/八束」
の別名。
の別名。
[補説]書名別項。→翁草

おきなぐさ【翁草】[書名]

江戸中期の随筆。200巻。神沢貞幹著。初めの100巻は明和9年(1772)成立、のち100巻を加えたが天明8年(1788)大半を焼失、再び編述したもの。明治38年(1905)全巻刊行。中古以来の古書からの伝説・奇事・異聞の抜き書きや自身の見聞を記録したもの。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

翁草【おきなぐさ】

江戸後期の随筆。元京都町奉行所与力神沢貞幹(杜口(とこう))〔1710-1795〕著。200巻。1791年成立。自己の見聞や,中古,鎌倉から江戸期までの伝説,奇事,異聞を諸書から抜書きしたもの。
→関連項目高瀬舟(文学)

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

おきなぐさ【翁草】

江戸後期の随筆。神沢杜口(かんざわとこう)著。1791年(寛政3)成立。200巻。別に抄出刊本5巻,異本200巻がある。諸書,諸記録を抄録し,また,自己の見聞を記して一書としたもの。杜口は京都町奉行所の与力であったので,他書に見られぬ京都の事件や風俗について記述した章が若干ある。また,今日原本の知られぬ他書からの抄出もあって注目される。近世後期の京都の随筆としては第一級のものの一つ。内容は歴史,地理,文学,芸能,有職故実,芸術,工芸,宗教など万般に及ぶ。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

おきなぐさ【翁草】

キンポウゲ科の多年草。日当たりのよい山地に自生。全体に白毛が密生する。葉は根生し、羽状複葉。春、高さ20センチメートル 内外の花茎上に鐘状の花を一個下向きにつける。萼片がくへんは花弁状で外面は白い絹毛が密生、内面は暗紫褐色。和名は、花後、羽毛状にのびた白色の花柱を老人の白髪にみたてたもの。根を乾かしたものを白頭翁はくとうおうとよび漢方薬とする。
キクの異名。 「 -二百十日も恙なし(蔦雫)/続猿蓑」
マツの異名。
書名(別項参照)。

おきなぐさ【翁草】

随筆。二〇〇巻。神沢貞幹著。前半一〇〇巻は1772年成稿。後年さらに一〇〇巻を加える。中古より江戸寛政期(1789~1801)頃までの伝説・世話・記事・異聞などを諸書から抜き書きし、著者の見聞をあわせて記録したもの。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

翁草
おきなぐさ

江戸中期の随筆。200巻。神沢杜口(かんざわとこう)(1710―95)著。1792年(寛政4)の西山拙斎(せっさい)の序文、その他によって、1760年代後半から90年ごろ(明和(めいわ)から寛政(かんせい)初年)にかけて順次成立したと推定できる。近世に成立した書籍、記録を抄録して一書と成したもの。内容は、歴史、地理、文学、芸能、有職故実(ゆうそくこじつ)、美術、工芸、宗教など多岐にわたる。杜口が京都町奉行所(まちぶぎょうしょ)与力であったので京都の事件、風俗などについて、また俳人でもあったので江戸中期京都俳壇についての、それぞれ詳しい記述がみられる。版本『翁草』は5巻の抄出本。『異本翁草』もある。[宗政五十緒]
『『日本随筆大成 第3期 19~24』(1978・吉川弘文館)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

動植物名よみかた辞典 普及版の解説

翁草 (オキナグサ)

植物。マツ科の常緑針葉高木,園芸植物,薬用植物。アカマツ別称

翁草 (オキナグサ)

学名:Pulsatilla cernua
植物。キンポウゲ科多年草,園芸植物,薬用植物

翁草 (オキナグサ)

植物。キク科キク属の草の総称。キクの別称

翁草 (オキナグサ)

植物。マツ科マツ属の常緑高木の総称。マツの別称

出典|日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について | 情報

翁草の関連キーワードツクモグサ(九十九草)オキナグサ(翁草)入札(いれふだ)小笠原貞頼根都古具佐宗政五十緒玉川源三郎丹羽長秀松木淡々三番叟物伊丹椿園粟田知周西山拙斎羽状複葉白頭翁続猿蓑漢方薬外面鐘状花柱

今日のキーワード

優曇華

《〈梵〉udumbaraの音写「優曇波羅」の略。霊瑞、希有と訳す》1㋐インドの想像上の植物。三千年に一度その花の咲くときは転輪聖王が出現するという。㋑きわめてまれなことのたとえ。2 クサカゲロウ類が産...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

翁草の関連情報