見上(読み)みあげ

精選版 日本国語大辞典 「見上」の意味・読み・例文・類語

み‐あげ【見上】

〘名〙
① 見上げること。
良人自白(1904‐06)〈木下尚江〉続「其の油気も無い束ね髪、〈略〉手造の藁草履を、お高は見上げ見下しして居たが」
② 兜(かぶと)部分の名。兜の内側で、額(ひたい)の当たるところ。目庇(まびさし)裏面。見入れ。みうけ。
甲陽軍鑑(17C初)品四五「右の手にてみあけの右脇、しころの、右のさきに、そと手を付そへ」

み‐あ・げる【見上】

〘他ガ下一〙 みあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 上の方を見る。上方を仰ぎ見る。
落窪(10C後)一「なにぞとて、頭もたげてみあげ給ふは」
人物力量などを称賛尊敬に値すると思う。立派だと感心する。〔日葡辞書(1603‐04)〕
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉九「自己の醜を自白するのは中々見上げたものだ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android