ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
甲陽軍鑑
こうようぐんかん
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江戸初期につくられた軍記。全20巻、59品。甲州流兵法の祖小幡景憲(おばたかげのり)は、本書を基本的原典とし、これに『末書』3巻・27品、『結要本』9品、『竜虎豹』3品をもって兵法講義の素材とした。戦国の名将武田信玄(しんげん)一代の戦功・武略を中心に、治政、刑法、軍法などについて記したもので、とくに陣営、兵伍(へいご)、諸道具などの記述が詳しい。これに勝頼(かつより)の一代記(50品以下)、最後(59品)に徳川家康の物語が付加されている。年代や事実の錯誤がみられ、武田氏の実録とはいえないが、甲州武士の思考や行動が生々しい迫力で綴(つづ)られており、「上下諸侍(しょざむらい)の作法の資」としようとする作者の意図が随所にうかがえる。
本書の成立については、すでに江戸時代から偽書説や多くの異説があるが、明治中期以後は、信玄の寵臣(ちょうしん)で信州(長野県)海津(かいづ)の城代を勤めた高坂弾正忠昌信(こうさかだんじょうのじょうまさのぶ)(1527―78)、通称高坂弾正の言を籍(か)りて、彼の縁者春日惣二郎(かすがそうじろう)・大蔵彦十郎らが編集・加筆し、これを小幡景憲が増補・集成したものとみられてきた。しかし近年本書の分析が進み、昌信を原作者とすべきであるとする説が唱えられている。
[渡邉一郎]
『磯貝一・服部治則註『甲陽軍鑑』(1965・人物往来社)』
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…講談,人形浄瑠璃,歌舞伎狂言の一系統。《甲陽軍鑑》に材を得ており,甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信との川中島の戦を中心とした両家の対立や事跡などをテーマにした作品群。信玄の軍師,山本勘助の活躍が眼目の一つ。…
※「甲陽軍鑑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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