親イオン(読み)オヤイオン

化学辞典 第2版 「親イオン」の解説

親イオン
オヤイオン
parent ion

電子衝撃などによって分子イオン化した場合,分子が解離せずに1個の電子を失ってできた一価イオンをいう.分子が解離せずに負イオンとなったものは親イオンといわず分子負イオンという.正イオンの場合も分子イオンということがあるが,希ガスの二量体イオン,たとえばXe2も分子イオンということがあり,混同しやすい.親イオンが検出されれば有機化合物分子量を決定するのは容易であるが,高級アルコール類やポリハロゲン化物など,電子衝撃によって親イオンが生成しないものが少なくない.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android