解死人(読み)ゲシニン

デジタル大辞泉 「解死人」の意味・読み・例文・類語

げし‐にん【解死人/下手人】

げしゅにん(下手人)」の音変化。
累代家人に囲まれて―乞はれ出す例やある」〈太平記・二七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「解死人」の意味・読み・例文・類語

げし‐にん【解死人・下死人・下手人】

  1. 〘 名詞 〙
  2. げしゅにん(下手人)
    1. [初出の実例]「累代の家人に囲まれて、下手人(ゲシニン)乞はれ、出す例やある」(出典:太平記(14C後)二七)
  3. 本当の犯人身代りとして被害者側に引き渡される人。犯人と同一集団のものがえらばれ、ふつう、命は助けられる習慣が存在した。
    1. [初出の実例]「色々依口入、煙をあけ、けし人には道清入道」(出典:菅浦文書‐寛正二年(1461)一一月三日・近江菅浦庄申状)
  4. げしゅにん(下手人)
    1. [初出の実例]「其団七めをげしにん。品によって汝等親子共窂へぶち込み。縛首の相伴さする」(出典:浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)二)

解死人の語誌

→「げしゅにん(下手人)」の語誌

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android