誘発投資(読み)ゆうはつとうし(その他表記)induced investment

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「誘発投資」の意味・わかりやすい解説

誘発投資
ゆうはつとうし
induced investment

所得あるいは産出量の短期的な変化などに誘発されて行われる投資独立投資に対するもの。たとえば国民所得あるいは算出量の変化を問題とする経済モデルの場合には t 期および t-1 期の産出量をそれぞれ YtYt-1 とすると誘発投資 It はたとえば

It=α(YtYt-1)

なる形式で表わすことができる。αを一般に加速度係数という。現実的には好況期における在庫投資や消費需要増大などによってもたらされた需要の増大によって誘発された設備投資をいう。

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世界大百科事典(旧版)内の誘発投資の言及

【投資】より

…このような投資の動きは,結局は現在の利子率の水準と減価償却率の大きさ,および生産物市場の将来期待の状態に依存していることになる。このように現時点において,他の経済的諸要因の動向に依存して決定される投資を誘発投資という。 現実に発生する投資のなかには,投資を誘発する要因が何であるかが明確でない投資,あるいは要因は明確であってもその作用がきわめて直観的にしかとらえられないような投資,あるいはまた,投資の決定要因が明らかに国内の民間経済の動きと相互依存的に動くものではない投資などがあると考えられている。…

※「誘発投資」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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