企業が事業に用いる工場や機械、店舗、ソフトウエアなどに投じる資金のこと。国内総生産(GDP)の重要な要素で、個人消費とともに経済に大きく影響する。景気について先行きの見通しが明るければ増え、不透明になると減る傾向がある。積極的な投資により、生産性の向上が期待される。
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企業は、生産活動を行うために固定資本と流動資本とを保有している。このうちの固定資本設備である工場・機械などに新たに追加された増加分を設備投資という。流動資本については在庫投資という。設備投資には、今期の生産により減耗した既存の固定資本設備の減価償却分を含んだ粗設備投資と、この減価償却分を控除した純設備投資の両概念がある。純設備投資がプラスの場合には固定資本設備が増加し、生産能力の拡張がもたらされ、マイナスの場合には生産能力の縮小が生じる。このように設備投資は経済変動に大きな影響を及ぼす。設備投資の変動による景気循環を設備投資循環という。また、設備投資には、生産能力を拡張させる生産力効果とともに、機械や建設財の購入や賃金の支払いなどにより所得を派生させ需要をつくりだす効果がある。資本設備に過不足を生じさせることなく経済成長を実現するには、両効果のバランスを図っていく必要がある。
[鈴木博夫]
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(本庄真 大和総研監査役 / 2008年)
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…そして,既存の工場内で生産者耐久施設の大きさを変動させるより,新しい工場を建設する場合のほうが,一度により多額の支出を行わなければならないであろう。そこで,機械関係の設備投資より,建設関係の投資のほうが一つの財として分割可能性が小さく,需要量の変動に対して,それだけ長い調整時間を必要とするであろう。つまり,需要量が増加し,生産能力の不足がみえはじめたとき,機械設備の増加によって既存の工場内での生産能力を増加させることは,新工場の建設によって生産能力を増加させることに比べて,より速やかに行われるであろうということである。…
…粗投資から資本の損耗を差し引いたものが純投資と呼ばれる。 投資または資本形成は,実物資本の種類に応じて,設備投資,建設投資(企業の建物だけでなく,個人の住宅建設を含む),在庫投資からなる。これらは,民間によって行われるもの(民間資本形成),および政府によって行われるもの(政府資本形成)の双方を含む。…
…
[対象による分類]
投資は,その対象によって,物的投資と金融投資とに分けられる。物的投資には,主として非居住用建物,構築物,機械設備,装置,輸送運搬機器などの設備投資,製品,原材料への在庫投資および住宅投資がある。金融投資は,株式,債権などの有価証券への投資である。…
※「設備投資」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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