謙遜者団(読み)けんそんしゃだん

改訂新版 世界大百科事典 「謙遜者団」の意味・わかりやすい解説

謙遜者団 (けんそんしゃだん)

12世紀中期に北イタリアで結成された,贖罪と使徒的生活の実践を目的とした集団で,フミリアティHumiliatiと呼ばれたもの。生活は〈ベネディクトゥス会則〉に準拠したが,結婚は拒否せず,高利貸など商業活動への反感からみずからの労働で自活することを旨とし,主として毛織物業で生計を立てた。1184年の教皇ルキウス3世の教書では異端として断罪され,13世紀初頭カタリ派異端との論戦で顕著な役割を演じたが,中世末期には衰えた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む