谷山筋(読み)たにやますじ

日本歴史地名大系 「谷山筋」の解説

谷山筋
たにやますじ

近世の鹿児島城下から薩摩半島東岸を南下し、山川やまがわ郷に至る道。本巻では同郷から西に向かい坊泊ぼうとまり郷に至る道も含め谷山筋と称した。元禄国絵図には当筋に相当する道筋が赤で記され、一里塚の記載もある。現在の国道二二六号にほぼあたる。谷山街道・山川路などともいい、現喜入きいれ町域には旧街道(フイケド)殿様とのさま道の呼称が残る。城下しも札辻ふだのつじから石灯炉いずろ通・高見たかみ馬場を経て武之たけの橋を渡り、騎射場きしやば一条いちじよう神社(現一之宮神社)の鳥居前を通ってなみだ橋を渡る。二軒茶屋にけんぢやや笹貫ささぬきを経て永田ながた橋に向かう。武之橋から笹貫辺りまでは現在の市電谷山線とほぼ並行している。和田わだ川に架かる潮見しおみ(三連アーチの石橋)を渡り、和田坂・影原かげはらから平川ひらかわに出る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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