堀切峠(読み)ほりきりとうげ

日本歴史地名大系 「堀切峠」の解説

堀切峠
ほりきりとうげ

江戸時代の府内城下の南西にある東西に連なる丘陵の峠。現在の大道おおみちトンネルの西側に位置する。「雉城雑誌」によると慶長年間(一五九六―一六一五)府内藩主竹中重利が開いたという。府内城下笠和かさわ口を出た府内・日田往還は堀切峠を通って永興りようご村で西折するが、南進して大分川を渡り鶴崎つるさき町から直入なおいり郡方面に向かう肥後街道と合流する道もあり(元禄豊後国絵図など)、堀切峠越は直入郡から府内に入る最短ルートであった。開かれたときは山をわずかに掘割った程度で、安政六年(一八五九)には「余程坂急ニして、牛馬は勿論、諸人通路難義ニて、別て雨天の節抔、重荷等相附候牛馬は骨折、難渋の躰」(「口上覚」二巻本「大分市史」所収)と、難所であることを理由に掘下げを行うことになった。

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改訂新版 世界大百科事典 「堀切峠」の意味・わかりやすい解説

堀切峠 (ほりきりとうげ)

宮崎県宮崎市南東部,鵜戸うど山地東端にあたる峠。標高61m。雄大な海景で有名な日南海岸国立公園中の名所。国道220号線が青島付近で海岸離れ,約3km南下すると,突然眼前日向灘が広がり,崖下には波状岩の海岸が,右手には重なり合うように小湾や岬が望める。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「堀切峠」の意味・わかりやすい解説

堀切峠
ほりきりとうげ

宮崎市南部、青島(あおしま)より鵜戸(うど)山地を越え日南海岸(にちなんかいがん)内海港(うちうみこう)に抜ける峠。国道220号に属す。標高61メートルの切り通しで、眼下紺碧(こんぺき)の太平洋と日南海岸独特の波状岩(鬼の洗濯板(せんたくいた))の光景が開ける。臨海道路に沿うフェニックス並木は南国情緒をたたえる。眼下の海岸線の隆起海床と奇形波食痕(はしょくこん)は国指定天然記念物である。日南海岸国定公園に属し、道路はさらに海岸に沿い鵜戸神宮に至る。

[横山淳一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「堀切峠」の意味・わかりやすい解説

堀切峠
ほりきりとうげ

宮崎県南東部,宮崎市から日南海岸にいたる途中にある峠。標高約 60m。眼下に紺碧の日向灘と青島の鬼の洗濯板 (縞模様の波状岩) を望む。日南海岸随一の展望所。沿道にはフェニックス,ハマユウ,ハイビスカスのほか,約1万本のヤマザクラが植えられ,四季を通じて観光客でにぎわう。

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