貫一・お宮(読み)かんいち・おみや

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「貫一・お宮」の解説

貫一・お宮 かんいち・おみや

尾崎紅葉小説金色夜叉(こんじきやしゃ)」の主人公
お宮は元官吏鴫沢(しぎさわ)隆三のひとり娘で間(はざま)寛一の許嫁(いいなずけ)だったが,資産家の富山唯継(ただつぐ)にとつぐ。貫一はお宮の心変わりを責め,姿をくらます。子をうしなってからお宮は貫一への愛にきづくが,高利貸となった貫一は心をひらこうとしなかった。小説は明治30年から「読売新聞」に連載されたが未完

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の貫一・お宮の言及

【金色夜叉】より

尾崎紅葉の畢生(ひつせい)の長編小説。1897年(明治30)から1902年にかけて《読売新聞》に断続連載。空前の人気作で,漸次刊行され,上演もされて流行歌を生むなど,未完中絶ながら,作者の名を不朽にした名作である。金銭ゆえに許婚者の鴫沢宮(しぎさわみや)に捨てられた有為の学生間貫一(はざまかんいち)が,高利貸に身を落として金への妄執に生きるという物語で,資本主義社会の不滅の主題たる金銭の人間破壊を正面からとらえ,復活を愛の再発見に求めている。…

※「貫一・お宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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