貰引(読み)もらいびき

精選版 日本国語大辞典 「貰引」の意味・読み・例文・類語

もらい‐びきもらひ‥【貰引】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 遊里で、客のついている遊女芸者が、他の客に呼ばれてその席をさがらせてもらうこと。もらい。
    1. [初出の実例]「今宵の御客は貰(モラ)ひ曳(ヒキ)の出来ぬ筋」(出典談義本・八景聞取法問(1754)五)
  3. 転じて、無理にもらい受けること。強引に譲ってもらうこと。
    1. [初出の実例]「喧𠵅の方人、女房娘のもらひ引(ヒキ)、〈略〉此等の事をさへ、慎めば」(出典:談義本・教訓乗合船(1771)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android