御客(読み)おきゃく

精選版 日本国語大辞典 「御客」の意味・読み・例文・類語

お‐きゃく【御客】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① 「客」をいう尊敬語または丁寧語。
※虎寛本狂言・萩大名(室町末‐近世初)「お客ばしござらうかと存じて、案内を乞ひました」
隠語
(イ) 女性語で、月経をいう。
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦一三(1763)礼三「女同志御客といへば通うよふし」
(ロ) 船頭仲間で、水死人をいう。お客さん。お客さま。
※歌舞伎・杜若艷色紫(1815)序幕「こいつはお客(キャク)になった」
(ハ) 盗人・囚人仲間で、新しく刑務所にはいってきた者をいう。〔隠語輯覧(1915)〕
※いやな感じ(1960‐63)〈高見順〉二「刑事がお客(新入り)を連れてきたのだ」
(ニ) 歌舞伎役者が、合図を間違って、出るときではないのに舞台に現われること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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