貴渓(読み)きけい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「貴渓」の意味・わかりやすい解説

貴渓
きけい / コイシー

中国、江西(こうせい)省東部の県級市。長江(ちょうこう)(揚子江(ようすこう))水系に属する信江(しんこう)中流部にある。南端は福建(ふっけん)省境に接する。鷹潭(ようたん)地級市に所属し、人口61万1541(2011)。滬昆(ここん)線(上海(シャンハイ)―昆明(こんめい))が市内を東西に横断、北方の景徳鎮(けいとくちん)経由で蕪湖(ぶこ)に至る皖贛(かんかん)線を分岐する。唐代楽平(らくへい)、余江(よこう)2県の地を割いて県が置かれた。1996年に市制施行。米、小麦、ナタネアブラナ)、サツマイモ、大豆のほか、山地では用材、竹を産する。名勝の竜虎山(りゅうこざん)には道教の聖地天師府がある。2010年竜虎山は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)により「中国丹霞(たんか)」の構成資産として世界遺産の自然遺産に登録された(世界自然遺産)。

[河野通博・編集部 2017年2月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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