賀都庄・池寺庄(読み)かつのしよう・いけでらのしよう

日本歴史地名大系 「賀都庄・池寺庄」の解説

賀都庄・池寺庄
かつのしよう・いけでらのしよう

庄名は古代の賀都郷(和名抄)に由来し、円山まるやま川流域の加都付近にあった皇室領庄園。初見は安元二年(一一七六)二月の八条院領目録(山科家古文書)で、「但馬国池寺」と記される。成立過程は明らかではないが、鳥羽天皇皇后美福門院の御願寺歓喜光かんきこう(現京都市左京区)領となり、次いで美福門院所生の皇女八条院子が伝領した。弘安八年(一二八五)の但馬国太田文では「賀都庄 百四十壱町六反弐百六十五歩内但中分地」とみえ、「歓喜光院領」と注記がある。上庄・下庄に分れ、「領家四分」と注記される上庄は六八町五反三〇〇歩、内訳は常荒流失一町二反九〇歩、仏神田一一町八反一二〇歩、定田五五町五反一〇〇歩、また「地頭安坂薩摩左衛門尉祐広」の注記がある下庄は七三町三二〇歩、内訳は流失一五町六反三〇〇歩、仏神田一七町三反二〇〇歩、定田一〇町八〇歩である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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