走湯(読み)はしりゆ

精選版 日本国語大辞典 「走湯」の意味・読み・例文・類語

はしり‐ゆ【走湯】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 湯が川となっていきおいよく流れるところから ) 温泉。いでゆ。はしるゆ。
    1. [初出の実例]「ましららのはまの走湯浦さびて今はみゆきのかげもうつらず〈藤原仲実〉」(出典:永久百首(1116)雑)
  2. [ 2 ] ( 源泉は奥行五メートルの洞窟の中から噴出し、湯が樋(とい)を伝い川となって流れているところから呼ばれた ) 静岡県熱海市の伊豆山温泉のこと。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の走湯の言及

【伊豆山[温泉]】より

…弱食塩泉,60℃。かつては洞窟から湧き出した湯が湯滝となって海に流れ落ちたことから,走湯とか滝湯と呼ばれた。養老年間(717‐724)ころに発見され,平安時代には修験道の霊場として栄え,鎌倉時代には幕府の保護が厚く,支坊は3800を数えたという。…

※「走湯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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