越前打刃物(読み)えちぜんうちはもの

事典 日本の地域ブランド・名産品 「越前打刃物」の解説

越前打刃物[金工]
えちぜんうちはもの

北陸甲信越地方、福井県の地域ブランド。
福井県越前市とその周辺地域で生産されたくわ・はさみ類・ほうちょう類・まさかり類。室町時代初期に京都刀匠・千代鶴国安が刀剣製作に適した地を求めて現在の越前市に来往し、近隣農民のために鎌をつくったことが始まりと伝えられる。江戸時代には福井藩の保護を受けて発展した。日本古来の火づくり鍛造技術と手仕上げを守っており、包丁・鎌・鉈・刈り込み鋏などを主に製造している。1979(昭和54)年1月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品指定。2007(平成19)年11月、特許庁の地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5093225号。地域団体商標の権利者は、越前打刃物産地協同組合連合会。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「越前打刃物」の解説

越前打刃物

福井県で生産される包丁、鎌などの打刃物。南北朝時代に京都から移住してきた刀工が、刀づくりのかたわら近郊の農民に鎌などを作ってやったことが製造の起源と伝わる。国の伝統的工芸品に指定。

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