越前市(読み)えちぜん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

越前〔市〕
えちぜん

福井県中部,武生盆地の南部を占める市。日野川が中央部を南北に貫流し,東部に越前中央山地の山々が連なる。 2005年武生市と今立町が合体。中心市街地の武生は日野川の扇状地にあり,古代越前国の国府,国分寺が置かれた。天正3 (1575) 年前田利家が封じられてからは城下町として発展。中世に始まった打刃物の製造は,近世には福井藩の保護統制のもとに発展し,越前鎌の名は全国に知られた。現在は包丁類の生産が多い。東部の五箇と呼ばれる不老 (おいず) ,大滝,岩本,新在家,定友の5地区は古い歴史をもつ高級和紙 (→越前紙 ) の産地として有名。ほかに越前瓦,家具・建具などの伝統工芸があり,繊維,電子,自動車などの工業も立地する。農業は米作のほか,オオムギ,スイカ,トマトなどを栽培。武生盆地の中心地として広い商圏をもち,商業も盛ん。大塩八幡宮拝殿,旧谷口家住宅,大滝神社本殿および拝殿,大虫神社に伝わる木造男神坐像2躯は国指定重要文化財。越前万歳は国の重要無形民俗文化財,城福寺庭園は国の名勝に指定。 JR北陸本線,福井鉄道福武線,北陸自動車道,国道8号線,365号線,417号線が通る。面積 230.7km2。人口 8万1524(2015)。

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