足てびち(読み)あしてびち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「足てびち」の意味・わかりやすい解説

足てびち
あしてびち

沖縄県の郷土料理。豚の足を骨ごとぶつ切りにして、ダイコン(根菜類)、コンブなどといっしょに煮込んだ汁物。豚の足は、骨、軟骨血管、筋(すじ)、肉、皮といった組織でつくられており、タンパク質の一つであるコラーゲンを含む。コラーゲンは、組織や細胞をつなぎ、酸素栄養を補給し老廃物を取り除く経路をつくる。また、血管をじょうぶにし、弾力を与える。骨の組織の軟骨部の改善にも必要である。沖縄では、とくに年寄りたちが好んで食べる料理であり、数多い琉球(りゅうきゅう)料理のなかでもスタミナ源の料理の代表とされている。

[渡口初美]


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