普及版 字通 「跣(漢字)」の読み・字形・画数・意味
跣
13画
[字訓] はだし・すあし・ふむ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は先(せん)。先は趾(あし)の先を主とする人の形。〔説文〕二下に「足、地に親(つ)くなり」とあり、徒跣をいう。跣・親は畳韻の訓。〔礼記、喪大記〕に「人の出づるや、徒跣す」とあるのは死喪のときの礼。先は先行の礼、徒跣を以てその地を践(ふ)む意で、反(へんばい)など、地霊に対する呪儀には、徒跣であることを必要とした。
[訓義]
1. はだし、すあし。
2. ふむ。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕跣 阿奈於止(あなおと)、、波太志(はだし)〔名義抄〕跣 ハダシ・ユク・スアシ/徒跣 アシノクビ・フム・ハダシ 〔字鏡集〕跣 フム・スアシ・ユク・アシヒク・ハダシ
[語系]
先syen、跣・洗synは声義近く、先は先行の礼。徒跣してゆき、終わってその足を洗うことをtzian(止(あしゆび)と舟・盤)、その爪切ることを(剪)tzianといい、みな一連の儀礼である。踐(践)dzianも声近く、これは地霊を安んずる践土(せんど)の儀礼をいう。
[熟語]
跣脚▶・跣行▶・跣子▶・跣足▶・跣脱▶・跣▶・跣歩▶・跣露▶
[下接語]
踝跣・驚跣・行跣・赤跣・袒跣・徒跣・裸跣・露跣
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報