踏外(読み)ふみはずす

精選版 日本国語大辞典 「踏外」の意味・読み・例文・類語

ふみ‐はず・す ‥はづす【踏外】

〘他サ五(四)〙
① 足の踏みどころをあやまる。踏みあやまって足をそらす。ふみおとす。
散木奇歌集(1128頃)雑上「思ふらんしり括りたる鳥ならばふみはつしてもかかるめみじと」
道理をはずれた事をする。人の道にはずれた行ないをする。
※こゝろ(1914)〈夏目漱石〉下「自然を踏(フ)み外(ハヅ)してゐるやうな調子として、私の鼓膜に響いたのです」
③ 失敗する。失脚する。
社会百面相(1902)〈内田魯庵猟官「今度踏み外したら二度と這般な好い機会は来ないから」

ふみ‐はずし ‥はづし【踏外】

〘名〙
① 足などを踏みはずすこと。
※俳諧・犬子集(1633)一「谷に残雪日足の踏はつし〈弘政〉」
正道からそれること。道理にはずれること。また、失敗すること。
浮世草子・傾城仕送大臣(1703)三「なりあがりたるかなしさは、われの威に恐るると心得て、ふみはづし強し」
③ 鳥を捕えるために作った一種のわな。
※散木奇歌集(1128頃)雑上「山田垣根にふみはつしといふ事をして鳥をとり侍りける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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