転動度(読み)てんどうど(英語表記)rollability

岩石学辞典 「転動度」の解説

転動度

砂粒の形態分布を表すためにウィンケルモレンが1969年に提唱した概念である.円磨度や球度のような幾何学的な表現とは異なり,砂粒の形態を水力学の観点から扱える機能的な量として現すことができる.破砕された砂粒が円磨されたことを示すのに便利で,回転軸をわずかに傾斜した円筒の中を転がり落として,堆積物の異なった粒度の粒子の平均的な転動度からの変動によって相対的な転動度の値として現すことができる.正の値は高い転動度を示し,負の値は低い転動度を示している[Winkelmolen : 1971].測定には内側が平滑で滑らないような径60cm,長さ1mの底のない真鍮製円筒を2.5度の傾斜で横にする.篩で分割した砂を円筒の上部に入れて,7秒に1回転の速度で中心を軸として回転させる.時間の経過とともに砂粒が下部から落ちる重量を連続的に記録する.この図から粒度区間の転動度を求める[片山ほか : 1970].ピヴォタビリティ(pivotability)[Shepard & Young : 1961, Kuenen : 1964].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

スキマバイト

働き手が自分の働きたい時間に合わせて短時間・単発の仕事に就くこと。「スポットワーク」とも呼ばれる。単発の仕事を請け負う働き方「ギグワーク」のうち、雇用契約を結んで働く形態を指す場合が多い。働き手と企...

スキマバイトの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android