ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「転形問題」の意味・わかりやすい解説
転形問題
てんけいもんだい
transformation problem
) という「総計一致の二命題」が成立する。この想定は,『資本論』第3巻公刊直後のベーム=バウェルクによる批判,R.ヒルファーディングによる反批判という形で論争をみた。 L.ボルトキエービッチは彼らの批判的検討を通じて新たな解法を示し,P.M.スウィージーが 1942年に彼の解法を紹介すると,英米を中心に転形論争が活発に展開された。この論争の根底には,価値論の問題とともに,マルクスの剰余価値率から整合的に利潤率を導出できるかという問題があるが,今日までその整合性の追究が続けられている。
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