転化(読み)テンカ

  • inversion
  • てんか ‥クヮ
  • てんか〔クワ〕

百科事典マイペディアの解説

ショ糖を加水分解するとブドウ糖と果糖の等量混合物が得られるが,この際旋光性が右旋性から左旋性に変わる(図)。このような旋光性の変化を転化といい,生成物であるブドウ糖と果糖の等量混合物を転化糖という。
→関連項目加水分解ショ(蔗)糖

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大辞林 第三版の解説

スル
ある状態が他の状態に変わること。 愛情が憎悪に-する
スクロース(ショ糖)水溶液が加水分解されて D グルコース(ブドウ糖)と D フルクトース(果糖)が生成するとき、全体として旋光性が右旋性から左旋性に逆転すること。 → 転嫁補説欄

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ショ糖(サッカロース)を加水分解することをいう。ショ糖を加水分解すると、最初に右旋性であった液が加水分解が進むにしたがってしだいに左旋性に変わるので転化という術語が与えられた。転化がおこる理由は、比旋光度+66.5°のショ糖が加水分解されると、比旋光度-92.3°のD-フルクトースと+52.7°のD-グルコースが等モル量できる。D-フルクトースの左旋性がD-グルコースの右旋性に比較して大きいため、加水分解が進むにしたがい全体として左旋性に転じ、最終的には比旋光度-20°になるからである。転化によりできたD-フルクトースとD-グルコースの混合物を転化糖といい、ショ糖より消化吸収されやすく味もすこし異なるので、菓子類、食品などに用いられる。[廣田 穰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① うつりかわること。ある状態が別の状態に移行すること。変化。
※文明本節用集(室町中)「因敵転化(テンクヮス)〔三略〕」
※春の城(1952)〈阿川弘之〉二「量の質への転化というような事が」 〔淮南子‐原道訓〕
② 物質の変換のこと。狭義には一酸化炭素から水素をつくること、または蔗糖の加水分解をさす。
③ 哲学で、存在に対して変化の過程。静止状態に対してある状態から他の状態へ移行する過程。消滅に対して生成、生起の過程。〔哲学字彙(1881)〕

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