転蓬(読み)テンポウ

デジタル大辞泉 「転蓬」の意味・読み・例文・類語

てん‐ぽう【転×蓬】

風に吹かれ、根を離れてころがるよもぎ。流浪することや旅人の身にたとえる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「転蓬」の意味・読み・例文・類語

てん‐ぽう【転蓬】

  1. 〘 名詞 〙 風に吹かれ、根を離れて、ころがって行くヨモギ。転じて、人が漂泊することや旅人のたとえにいう。
    1. [初出の実例]「傾斯浮菊酒願慰転蓬憂」(出典懐風藻(751)秋日於長王宅宴新羅客〈安倍広庭〉)
    2. 「三千里の外、行李に随ひ、十九年の間、転蓬に任せたり〈紀在昌〉」(出典:新撰朗詠集(12C前)下)
    3. [その他の文献]〔曹植‐雑詩六首・二〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android