デジタル大辞泉
「旅人」の意味・読み・例文・類語
たびと【旅▽人】
《古くは「たひと」とも》「たびびと」の音変化。
「家ならば妹が手まかむ草枕旅に臥やせるこの―あはれ」〈万・四一五〉
たび‐にん【旅人】
旅から旅へと渡り歩く人。各地を転々と渡り歩いている博徒などをいう語。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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りょ‐じん【旅人】
- 〘 名詞 〙
- ① 古代中国の官名。庶人で官にあるもの。〔儀礼‐公食大夫礼〕
- ② 旅行する人。たびびと。
- [初出の実例]「河陽亭子経二数宿一、月夜松風悩二旅人一」(出典:凌雲集(814)河陽駅経宿有懐京邑〈嵯峨天皇〉)
- 「十二月廿九日の夜の下り船、旅人(リョジン)つねよりいそぐ心に乗合て」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)四)
- [その他の文献]〔易経‐旅卦〕
たび‐びと【旅人】
- 〘 名詞 〙 旅行をしている人。旅路にある人。たびゅうど。たびうど。たびと。旅行者。旅客。「たびにん(旅人)」は別意。
- [初出の実例]「客人(たびひと)の宿りせむ野に霜ふらば吾が子はぐくめあめの鶴群(たづむら)」(出典:万葉集(8C後)九・一七九一)
- 「悪獣野象群れて行旅(タヒヒト)を暴(そこな)ふ」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)五)
たびと【旅人】
- 〘 名詞 〙 ( 古くは「たひと」か ) 「たびびと(旅人)」の変化した語。
- [初出の実例]「しなてる 片岡山に 飯に飢(ゑ)て 臥(こや)せる その多比等(タヒト)あはれ」(出典:日本書紀(720)推古二一年一二月・歌謡)
たび‐にん【旅人】
- 〘 名詞 〙 旅から旅へと渡り歩く人。各地をわたり歩いている博徒・てきやの類。わたりどり。
- [初出の実例]「兇状持の重い体を手拭一本で潜り歩いた旅人(タビニン)の昔も偲ばれる」(出典:恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉二九)
たびゅうどたびうど【旅人】
- 〘 名詞 〙 ( 古くは「たびゅうと」 ) 「たびびと(旅人)」の変化した語。
- [初出の実例]「是言墻をしまはいたほどに旅(タヒウト)ていたか」(出典:杜詩続翠抄(1439頃)一四)
たび‐じん【旅人】
- 〘 名詞 〙 他国の人。〔羅葡日辞書(1595)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「旅人」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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旅人
西日本鉄道が運営する観光列車。福岡(天神)駅から太宰府駅(福岡県)を結ぶ。2014年運行開始。名称は奈良時代初期に大宰師(だざいのそち)を務めた万葉歌人、大伴旅人(たびと)から。
旅人(たびうど)
日本のポピュラー音楽。歌と作詞作曲はJ-POPグループ、ケツメイシ。2006年発売。
出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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世界大百科事典(旧版)内の旅人の言及
【旅】より
…観光旅行もそうであろうし,なんでも見てやろうという動機にもとづく旅もそうである。こういう旅人は,探検家のように,他の探検家がすでに訪れたか否かに拘泥しない。そこでの体験は,どこまでも個人的経験世界内での知見として,まず自分のうちで意義を認められるもので,それを他に公知させるべく語ることは二の次の問題となる。…
【もてなし】より
…【三浦 国雄】
【ヨーロッパ】
もてなし(ホスピタリティhospitality)は,贈与関係と並んで,原始社会から中世のヨーロッパ諸民族に遍在する,人と人,共同体と個人を媒介する基本的な社会関係の一つである。もてなしの機会は宴会とも重なり合うが,知己の賓客を迎えた饗宴や,共同体的な結束を表現する祭宴と区別される本来のもてなしは,主として共同体外から来る遠隔の客,見知らぬ旅人に無償で食事とベッドを提供し,無事に旅を続けさせること,また困窮者,病人を収容し,治療を施し,行倒れなどを埋葬することを指す。これら共同体外の者を〈客〉として自分の家に受け入れた者=〈主人〉は,その間,客の保護者となる。…
※「旅人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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