最新 地学事典 「輝石地質温度計」の解説
きせきちしつおんどけい
輝石地質温度計
pyroxene geothermometer
輝石の生成温度(化学平衡に到達したときの温度)を利用する地質温度計。一般には輝石台形内の組成をもつ4種の輝石(プロト輝石・ピジョン輝石・直方輝石・Ca単斜輝石=Caに富む単斜輝石)を,a)単独,b)2種または,c)3種組み合わせて生成温度を推定する。以下に実例を示す。a)高温部のみに安定領域をもつピジョン輝石やプロト輝石により,生成温度の下限を見積もる。b)平衡共存する2種の輝石,直方輝石・Ca単斜輝石間の2相領域や,ピジョン輝石・Ca単斜輝石間の不混和領域の広がりと化学組成を用いる。c)平衡共存する3種の輝石,ピジョン輝石・直方輝石・Ca単斜輝石を用いる。これは,3種の固相を用いるため自由度が小さく信頼性が高い地質温度計である。参考文献:B.J.Wood et al.(1973) Contrib. Min. Petr., Vol.42;T.Ishii(1981) DSDP, Vol.59;D.H.Lindsley(1983) Am. Min., Vol.68
執筆者:石井 輝秋
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

