ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「農地相続法」の意味・わかりやすい解説 農地相続法のうちそうぞくほうHöferecht ドイツにおける特別法。ドイツでは,共同相続による農地の細分化とそれによる農業生産力の減退を防ぐため,特別法によって農地の単独相続が認められている。ドイツの旧イギリス占領地区においては,1947年4月 24日の「農場令」 Höfeordnungが施行され,農場承継人の決定について,第1次的には農場所有者による指定を認め,指定がない場合に,第2次的に長男子優先による法定承継順位を定めた。しかし,長男子優先の規定は連邦憲法裁判所により違憲と判示され,その後の改正により長子優先の原則がとられている。農場を相続しなかった他の共同相続人は,単独相続人に対し,相続分に代えて金額の支払いを請求することができる。なお,旧イギリス占領地区以外の旧西ドイツ地域では,単独相続法を定めている州と,特別法をもたず民法典によっている州とがある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by