農業研究センター(読み)のうぎょうけんきゅうセンター

改訂新版 世界大百科事典 「農業研究センター」の意味・わかりやすい解説

農業研究センター (のうぎょうけんきゅうセンター)

旧農事試験場の全部および他の試験場,研究所の経営部門を編入し1981年12月に筑波の農林研究団地に設立された国立機関。長期的に食糧自給力の維持・強化を図っていくためには,従来の専門領域ごとに分化した試験研究体制では不十分であり,筑波農林研究団地への各試験研究機関の集中強化の利点を生かし,各専門試験研究機関で開発された高度な技術を素材として,新しい総合技術体系を確立することを最大の任務としている。しかしそれと同時に,耕種技術に関する専門的な試験研究機能と地域対応の試験研究機能を併せもっており,その試験研究業務はおおむね次のようになっている。(1)農業に関する多数部門の試験研究成果を活用して行う総合的な試験研究,(2)イネ,ムギ,豆類いも類などの普通作物や,機械利用および農業経営に関する専門的な試験研究,(3)関東・東海地域の農業に関する試験研究。

 2001年独立行政法人の農業技術研究機構として再編。その後の統合により,03年農業・生物系特定産業技術研究機構,06年農業・食品産業技術総合研究機構となる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む