茨城県西部,筑波郡の旧町。1988年つくば市に編入。筑波山の南斜面と山麓の台地,低地を占め,中央を桜川が流れる。古くから開けた地で古代の条里制の遺構が残り,水守(みもり)は平将門の乱で反将門軍の拠点となった。北条付近の多気(たけ)には平安時代に大掾(だいじよう)氏が拠ったが,鎌倉初期に小田氏に追い落とされた。小田氏が築いた小田城では南北朝期に北畠親房が《神皇正統記》を著している。中心集落の北条は古くは筑波山の登山口で,周辺農村の小商業中心をなし,山麓南斜面にある筑波は筑波山神社の鳥居前町として栄えた。米作のほか養豚,タバコの生産が行われ,西部の台地では芝の栽培が多い。筑波山の山腹ではミカンが栽培され,八郷町(現,石岡市)と並んで商業的生産の北限をなす。筑波山一帯は水郷筑波国定公園に指定され,筑波スカイライン,ロープウェー,ケーブルカー,自然研究路などが整備されている。
執筆者:千葉 立也
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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