…鎌倉幕府は当初,当事者の身分によって管轄を分かち,1249年(建長1)には御家人訴訟専掌機関としての引付方を発足させたが,まもなく訴訟対象によって管轄を分かつ制度に改め,不動産訴訟を対象とする所務沙汰,動産および債権債務関係を扱う雑務沙汰と,検断沙汰の3系列に訴訟制度を編成した。幕府の訴訟制度を解説した《沙汰未練書》によると,検断沙汰の対象は,謀叛,夜討,強盗,窃盗,山賊,海賊,殺害,刃傷,放火,打擲,蹂躙,大袋,昼強盗,路次狼藉,追落,女捕,刈田,刈畠であり(大袋・追落は強盗の一種,刈田・刈畠は他人の田畠の作物を強奪する行為),おおむね現在の刑事事件に相当する。 検断沙汰を扱う機関は関東では侍所で,訴人が訴状を侍所へ提出すると,侍所頭人が銘を加えて(訴状の端裏に年月日と訴人名を記す)担当奉行に送る。…
…同書は強盗,窃盗を区別せず,共に〈盗〉と称し,行為の態様によっていくつかの類型を設けていた。強盗に相当するものとしては〈追剝(おいはぎ)〉〈追落(おいおとし)〉〈押込〉などがあり,刑は,獄門,死罪等の差はあるものの,いずれも死刑であった。窃盗にあたるものも行為の態様により数種に分けられ,刑の重いものから列挙すれば,〈忍入りの盗〉〈戸明きの盗〉〈手元の盗〉〈軽き盗〉〈湯屋の盗〉の順となり,刑はまた,盗んだものの金額によっても左右された。…
※「追落」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新