刈田(読み)カリタ

デジタル大辞泉 「刈田」の意味・読み・例文・類語

かり‐た【刈(り)田】

稲を刈り取ったあとの田。刈り小田 秋》「待ちかねて雁の下りたる―かな/一茶

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精選版 日本国語大辞典 「刈田」の意味・読み・例文・類語

かり‐た【刈田】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 稲を刈り取ったあとの田。刈小田(かりおだ)。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「鴫のふすかり田にたてる稲茎の否とは人のいはずもあらなん〈藤原顕季〉」(出典:後拾遺和歌集(1086)恋一・六三一)
  3. かりたろうぜき(刈田狼藉)
    1. [初出の実例]「検断沙汰とは謀叛 夜討 強盗 窃盗〈略〉路次狼藉とは〈於路次人物事也〉追落 女捕 刈田 苅畠以下事也」(出典沙汰未練書(14C初))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「刈田」の意味・わかりやすい解説

刈田
かりた

他人田畑作物を無断で刈取ること。目的は,単なる収穫か,相手に打撃を与える場合かのいずれかで,それを「刈田狼藉」といった。鎌倉幕府は,初め刈田関係の訴訟を民事訴訟機関で取扱ったが,延慶3 (1310) 年,刑事事件としてその行為を禁止し,守護が取締った。室町幕府もこれを踏襲し,違反者には所領の一部没収という強い態度でこれにのぞんだ。戦国時代には,兵糧を得るためや,敵の兵糧源を断つために刈田が行われ,それが農村荒廃の原因ともなり,禁制を出す大名も多かった。

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普及版 字通 「刈田」の読み・字形・画数・意味

【刈田】がいでん

収禾後の田。

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