透過型電子顕微鏡像のコントラスト(読み)とうかがたでんしけんびきょうぞうのコントラスト

最新 地学事典 の解説

とうかがたでんしけんびきょうぞうのコントラスト
透過型電子顕微鏡像のコントラスト

contrast in transmission electron microscopic image

電子顕微鏡像のコントラストは,光学顕微鏡における吸収によるものとは異なり,特有な三つのコントラストがある。1)散乱吸収コントラスト(scattering absorption con-trast)は物質により散乱された電子が対物絞りによって遮られるが,その程度の差により生じる。2)回折コントラスト(diffraction contrast)は散乱コントラストの特別の場合であり,結晶により回折された弾性散乱の電子が対物絞りにより遮られコントラストがつくものをいう。これは転位など格子欠陥の直接観察法としても重要。3)位相コントラスト(phase contrast)は透過電顕像で試料中を電子線が通過するとき,吸収されず位相の変化のみを受けて散乱される電子の干渉により生じるもの。高分解能像は主に3)のコントラストによる結像。焦点の合わせ方によっても位相が変わる。動力学理論や運動学的理論などで取り扱う。

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参照項目:高分解能透過型電子顕微鏡

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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