高分解能透過型電子顕微鏡(読み)こうぶんかいのうとうかがたでんしけんびきょう

最新 地学事典 の解説

こうぶんかいのうとうかがたでんしけんびきょう
高分解能透過型電子顕微鏡

high resolution transmission electron microscope

透過型電子顕微鏡のうち,分解能に優れ,結晶の格子像や構造像などの高分解能像を撮ることができるものをいう。HRTEM, HREMの略号で示す。電子顕微鏡像は,試料直下の波動場の2 段階フーリエ変換の産物で,薄い試料からの透過波と回折波を干渉させることにより,結晶内の原子の規則配列情報を近似的に表す像が得られる。加速電圧の高い電顕ほど回折角を小さくでき,球面収差を抑え分解能を上げることができる。分解能は球面収差と回折収差の兼合いから決まり,分解能限界dはd=0.65(λCs)/で表される。λは波長,Csは球面収差係数。球面収差補正装置が開発されて,原子分解能での観察が身近になってきた。

執筆者:

参照項目:透過型電子顕微鏡
参照項目:マイクログリッド

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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