通天河(読み)つうてんが

日本大百科全書(ニッポニカ) 「通天河」の意味・わかりやすい解説

通天河
つうてんが / トンティエンホー

中国、青海省南部を流れる揚子江(ようすこう)の上流部。揚子江の源流トト河とダムチュ河が合流する地点から、南東の玉樹県チュムダまでをいう。全長813キロメートル。通天河上流部は青蔵高原の比較的平坦(へいたん)な地域を流れるため、川幅は広く、流れは緩やかで、草原沼沢が広がる。下流部は横断山脈へ移行するため、急流となり、峡谷を形成して、チベット自治区四川省との境界を流れる金沙(きんさ)江となる。

[駒井正一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の通天河の言及

【長江】より

…長江の最上流部は青海省南西のトト(沱沱)河で,タングラ(唐古拉)山脈の高峰グラダンドン(各拉丹冬)南西のジャングディジュ(姜古迪如)氷河をその発源とする。トト河は青蔵自動車道の東でダムチュ(当曲)を集め,通天河となり,青蔵高原の北東部,玉樹高原を南東流し,青海省南東端の直門達で金沙江となる。通天河流域は湿草地がひろがり,牧畜がさかんで,河流も広くゆるやかで,浅い渓谷がつづく。…

※「通天河」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android