通気量(読み)つうきりょう(英語表記)quantity of airflow

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「通気量」の意味・わかりやすい解説

通気量
つうきりょう
quantity of airflow

風量ともいう。坑内の入気あるいは排気について,一定時間に一定場所を通る空気の量。普通,1分間または1秒間の流量立方メートルで表わす。通気量は,坑内で働く労働者数,可燃性ガスや有害ガスの発生量,坑内温度および湿度,坑内自然発火の可能性,通気速度などを基準として決定されるが,一般に坑内の末端まで流れて人の呼吸,爆発性および有害性ガスの希釈排除または坑内の冷却に役立つ風量を有効風量と呼ぶ。それぞれに法規上の制限があり,たとえば甲種炭坑 (メタン発生の多い石炭坑) では労働者1人あたり 3m3/min以上と定められている。また,有効風量に達せず入気側から排気側に空気が漏れることを漏風といい,漏風量が多くなると通気動力の損失となるばかりか,炭鉱では漏風回路が自然発火するおそれがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android