デジタル大辞泉 「遅らかす」の意味・読み・例文・類語 おくら‐か・す【遅らかす/後らかす】 [動サ四]1 おくれさせる。あとに残らせる。「今は限りの道(=死出ノ旅路)にしも我を―・し」〈源・蜻蛉〉2 いいかげんにする。おろそかにする。「のちの世のおん勤めも、―・し給はず」〈源・匂宮〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「遅らかす」の意味・読み・例文・類語 おくら‐か・す【遅かす・後かす】 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 ( 「かす」は接尾語 )① 遅れさせる。置きざりにする。あとに残す。[初出の実例]「人は皆おくらかし先立(さいだ)てなどして、かすかにて歩みゆけば」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)② ( 生き残らせる意から ) 人をあとに残して、先に死ぬ。[初出の実例]「今は限りの道にしも、我をおくらかし」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蜻蛉)③ 他のことよりも軽く扱う。おろそかにする。ばかにする。[初出の実例]「後の世の御勤めもおくらかし給はず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)匂宮) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例