匂宮(読み)ニオウミヤ

デジタル大辞泉 「匂宮」の意味・読み・例文・類語

におうみや〔にほふみや〕【匂宮】

源氏物語第42巻の巻名。薫大将14歳から20歳。匂宮と薫との生い立ちが中心。におうのみや。
源氏物語の登場人物光源氏の孫。今上帝の第3皇子。宇治十帖の主要人物で、薫と浮舟をめぐって争う。匂兵部卿宮。におうのみや。

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精選版 日本国語大辞典 「匂宮」の意味・読み・例文・類語

におう‐みや にほふ‥【匂宮】

(「におうのみや」とも)
[一] 「源氏物語」の登場人物。光源氏の孫。明石中宮と今上帝との間の第三皇子。薫とともに宇治十帖の主人公で、光源氏の色好みの面を引き継ぐ。薫が身体から芳香を発するのに対抗し、すぐれた香を衣にたきしめていた。匂兵部卿宮。
[二] 「源氏物語」第四二帖の名。薫一四歳の春から二〇歳の正月まで。源氏の没後、世人が匂宮と薫とを並称したこと、薫は自分の出生が不審で沈みがちであり、匂宮は薫に対抗するように花やかにふるまうことなどを中心とする。別名、匂兵部卿または薫中将。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「匂宮」の意味・わかりやすい解説

匂宮
におうみや

源氏物語』中の人物。匂兵部卿宮ともいう。冷泉院第3皇子。母は明石中宮 (源氏の娘) 。薫大将とともに「宇治十帖」の中心人物容色才能ともにすぐれ,好色で情熱的な貴公子

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