故事成語を知る辞典 「遊子故郷を悲しむ」の解説 遊子故郷を悲しむ 故郷を離れて暮らす人が、ふるさとを懐かしむこと。 [使用例] 小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ 緑なす蘩蔞はこべは萌えず 若草も藉しくによしなし[島崎藤村*千曲川旅情の歌|1905] [由来] 「史記―高祖紀」に出て来る、前漢王朝の初代皇帝、劉りゅう邦ほうのことばから。紀元前三世紀の終わり、壮絶な戦いの末に天下を統一した劉邦は、あるとき、故郷に立ち寄って盛大な宴会を開きました。低い身分から身を起こして皇帝にまで昇り詰めた一生を振り返って、感極まった彼は、立ち上がって舞い、「『游ゆう子し故郷を悲しむ(旅人は故郷をなつかしく思うものだ)』。私は都で暮らす身だが、死んでも魂は故郷を思っているだろう」と述べたということです。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報 Sponserd by