山梨県中部、中巨摩郡(なかこまぐん)にあった旧町名(若草町(ちょう))。現在は南アルプス市の東部を占める一地区。1959年(昭和34)町制施行。2003年(平成15)白根(しらね)、櫛形(くしがた)、甲西(こうさい)3町および八田(はった)、芦安2村と合併し、市制施行して南アルプス市となる。旧若草町地区は、甲府盆地の御勅使(みだい)川扇状地の南部と釜無(かまなし)川氾濫原(はんらんげん)を占める農業の町。国道52号線が通じる。第二次世界大戦前、扇状地上は養蚕、低地は米作地であったが、近年果樹、ハウス栽培が盛んである。加賀美(かがみ)では特産の良質の粘土を利用した瓦(かわら)の製造が古くから行われているが、いまは振るわない。十日市場で2月10、11日に行われる「十日市」は近在の人でにぎわう。
[横田忠夫]
『『若草町誌』(1990・若草町)』
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