運動学的渦度数(読み)うんどうがくてきうずどすう

最新 地学事典 「運動学的渦度数」の解説

うんどうがくてきうずどすう
運動学的渦度数

kinematic vorticity number

流動の伸縮速度成分に対する渦度の比で,流動のパターン(もしくは非共軸度)を表す。Wkと略記。渦度(vorticity)は流動の回転成分を表すベクトル量で,その方向は回転軸の向き,大きさは回転速度を表す。二次元の流動では,渦度ベクトルは流動の二次元平面に直交する。地質学で扱う有限変形は流動を時間積分した結果である。流動を渦度と伸縮速度の成分に分離できるのと同様に,有限変形は回転と歪みの成分に分離でき,その割合を示す渦度数Wmを定義できる。Wmは純粋剪断変形に代表される非回転変形で0,単純剪断変形で1となる。両者の中間(0<Wm<1)を亜単純剪断(sub simple shear)と呼ぶ。地質学的にまれではあるが,転がる「タンブリング型」の変形(Wm>1)は超単純剪断(supra simple shear)と呼ぶことができる。歪みを伴わない剛体回転ではWmが無限大になる。Wmの符号は回転成分の向き,すなわち剪断センスを表す。壁岩が変形せず,かつ体積変化をしない剪断帯は,Wm=1の単純剪断となる。一方,Wm<1の値は,剪断帯の厚さの増減と壁岩の変形を意味する。

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参照項目:非共軸度

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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