運動量保存則(読み)うんどうりょうほぞんそく(その他表記)law of conservation of momentum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「運動量保存則」の意味・わかりやすい解説

運動量保存則
うんどうりょうほぞんそく
law of conservation of momentum

外から力が加わらないとき,質点物体,またはそれらの集りである力学系運動量が時間によらず一定であるという法則。質量 mの質点が速度 vで運動するとき,その運動量は mvであるから,力が加わらないとき mvが一定ならば,vは一定,すなわち等速度運動となる。よって,この保存則慣性の法則と同等である。また,2つの物体の衝突問題では,2物体間に働く力は作用反作用の法則によって打消し合ってゼロであり,外からの力は無視できるので,両物体の運動量の和は保存されて一定である。ロケット推進は運動量の保存則により説明される。

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関連語 慣性

世界大百科事典(旧版)内の運動量保存則の言及

【運動量】より

…二つの物体A,Bがお互いに力を及ぼしあっているが,それ以外の力を受けないで運動している場合,全運動量pApBは時間的に一定で変化しない(保存される)。これは運動量保存則あるいは運動量保存の法則と呼ばれている。全運動量pApBを考えるとき,お互いに及ぼしあっている力は,作用と反作用として打ち消しあい,その時間変化を引き起こさないからである。…

※「運動量保存則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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