A、Bの2物体が互いに作用を及ぼし合っているときの作用の及ぼし合いに関する法則。物体Aが物体Bに及ぼすのを作用、物体Bが物体Aに及ぼすのを反作用とすれば、作用があればかならず反作用が生じており、その大きさは等しく方向が反対である。作用と反作用は同じ物体に同時に働くのではない。
作用と反作用の法則はニュートンの運動の法則の一つである。運動の三法則は互いに独立の内容をもつ法則であるが、これらの法則は互いに密接な関連を有している。かりに1個の物体を二つの部分A、Bに分けて考える。この物体に働く全力は、AがBに及ぼす作用と、BがAに及ぼす反作用の分力である。もし作用反作用の法則が成り立たなければ、合力は消えずに残って、物体は外力を受けなくても加速度運動をおこすことになって、運動の第一法則に反する。
作用反作用の法則の結果、外力を受けない力学系では全運動量が一定となる。力は物質間相互作用の一つであるが、外部から作用を受けない多くの物質からなる系など、一般の力学系においても全運動量は一定となる。
[田中 一・加藤幾芳]
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…具体的に運動方程式の形に書くと,pを運動量ベクトル(=質量m×速度ベクトルv),Fを力として, ṗ=F(ṗ=dp/dt) ……(1) p=mv ……(2) または加速度ベクトルa=を用いて, ma=F ……(3) で表される。(c)作用反作用の法則 二つの物体が直接お互いに及ぼしあう力(作用と反作用)は,同一直線上にあって大きさが等しく逆向きである。なおニュートンはこの3法則のほかに,力が平行四辺形の合成則にしたがう,つまりベクトルであることをつけ加えている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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