遠武秀行(読み)とおたけ・ひでゆき

朝日日本歴史人物事典 「遠武秀行」の解説

遠武秀行

没年:明治37.7.12(1904)
生年:弘化1.1(1844)
明治時代海軍軍人,実業家。明治前期の海運・造船事業の発展に力を注いだ。鹿児島藩士。廃藩置県後,兵部省に入り海軍部に属す。明治8(1875)年に横須賀造船所長となり,11年欧米造船所の視察後,国内の民間造船所の間接保護を開始。また13年に東京風帆船会社社長,15年には同社を併合した共同運輸会社の副社長となり,三菱会社との海運競争に活動した。18年海軍省主船局副長,19年海軍大佐,24年予備役。その後は日本鋳鉄株式会社,鋳鉄製造所の設立に関与し,鋳鉄事業の振興に努力した。<参考文献>山口和雄・小風秀雅『近代日本海運生成史料』

(小風秀雅)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「遠武秀行」の解説

遠武秀行 とおたけ-ひでゆき

1842-1904 明治時代の軍人,実業家。
天保(てんぽう)13年生まれ。もと薩摩(さつま)鹿児島藩士。維新後兵部省にはいり,明治10年横須賀造船所所長,15年共同運輸副社長となる。海軍大佐。24年軍籍をはなれ,日本鋳鉄,鋳鉄製造所の創設にかかわった。明治37年7月12日死去。63歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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