遠雁(読み)えんがん

精選版 日本国語大辞典 「遠雁」の意味・読み・例文・類語

えん‐がん ヱン‥【遠雁】

〘名〙 はるかかなたの空を渡る雁。
文華秀麗集(818)中・晩秋述〈姫大伴氏〉「雲天遠雁声宜聴。檐樹晩蝉引欲殫」 〔郎士元県鄭礒宅送銭大詩〕

とお‐かりがね とほ‥【遠雁】

〘名〙
① 遠い空を飛ぶ雁。
② 空遠く飛ぶ雁の姿をかたどった模様。「人」の字をさかさまにしたようなもの。とおかり。
※大石寺本曾我物語(南北朝頃)九「遠鴈金の付たる紺の袴のくくりを結ひ」
紋所の名。雁が羽をひろげて飛ぶさまを図案化したもの。

とお‐かり とほ‥【遠雁】

※伊勢備後守貞明覚悟記(1504‐21頃か)「馬の印の事〈略〉遠雁」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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