ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「適正成長率」の意味・わかりやすい解説 適正成長率てきせいせいちょうりつwarranted rate of growth R.F.ハロッドの経済成長率概念の一つで,資本財の供給と需要が一致し,資本設備の完全利用が成立している場合の国民所得の成長率。彼によれば資本財の供給量は貯蓄量に等しいが,ここで貯蓄率を s,国民所得を Y,国民所得を1単位増加するために必要な資本量を必要資本係数と呼び,これを Crとすると,資本財の供給 (=貯蓄) と需要が一致する場合は,CrΔY=sY ,したがって ΔY/Y=s/Cr となり,適正成長率は貯蓄率を必要資本係数で割った値に等しい。資本財の供給と需要が一致する場合は,資本財の生産が過剰でも不足でもなく,資本設備が完全稼働の状態にあり,企業者は極大利潤を得ていることを示している。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by